乙ヶ三音楽譚

貴方は二週間程前、ふらり訪れた倉庫街で奇妙な二人組が影で何かを話し合っている姿を目にした。
一人は動物のような影を持った音者、もう一人はどうやら人間のようである。
貴方はこっそりと、彼らの会話に耳をそば立てていた。

《貴方は事前に、HO【倉庫街の会話】を保持している》

HO【倉庫街の会話】
獣のような影「本当に、そうすれば父親になれるのか？」
人のような影「ああ、勿論だとも。君が協力してくれれば直ぐにでも」
獣のような影「…だが…」
人のような影「安心して。ちょっとだけ、手を加えるだけだから」
獣のような影「…わかった。任せるよ。その代わり…」
人のような影「分かっているよ、ちゃんとあの子を娘にしてあげるからね」